ヨガは動く瞑想を呼ばれています。そんなヨガで、マインドフルに心と身体の様子を感じているとき、ゆったりと呼吸をしている時、ボディスキャンで深い瞑想状態に入っているときは、脳内ではβエンドルフィンというホルモンが出ています。
このホルモンが出ていると、日々の幸せ感、満足感が高まると言われています。自分自身が幸せと感じるばかりでなく、他の人の幸せ、世界の平和を願うようになります。
自分自身をセルフハグするようなヨガの動き、ヨガニドラーでリラックスしているときには、オキシトシンというホルモンが脳内から分泌されます。オキシトシンはお母さんが赤ちゃんを育てる時に出るような愛のホルモンですが、たとえば先生に愛のこもったアジャストメントをしてもらったときなど、ちょっとしたふれあいでも出るものです。オキシトシンはストレス緩和や不安の軽減にも役立っています。
ヨガの腹式呼吸ではセロトニンの分泌も促されます。セロトニンはストレスホルモンを抑制し、自律神経のバランスを整えたり、メラトニンの原料となります。ヨガをした日はぐっすり眠れるのは、日中に脳内で起こっていることも関係しているのです。
上記とは反対に、ドーパミンは、自分自身が報酬を得たいと思ったり、快楽を求めるホルモンです。人間が生殖活動をしたり、モチベーションを高めたり、危険を回避するために必要なホルモンの1つではありますが、依存性、中毒性があるので注意が必要です。
ドーパミンが過剰に出ると報酬系の思考回路になりますので、依存的になってしまったり、注意力の欠如、自己中心的な思考も引き出しています。さらには注意力の欠如にもつながり、短期的な記憶を曖昧にしてしまうので、満足感がなく、もっともっとという気持ちが高まります。
世の中には、このドーパミンを出すような誘惑に溢れています。特に健康的な生活を送っていると思っている方の中にも、食事が原因で、知らない間にドーパミン中毒になっている方がいます。甘いものが止まらない、揚げものの匂いが大好き、そういった方は注意が必要です。セロトニンなどのホルモンは、ドーパミンなどの働きを抑制してくれます。
日本には素晴らしい食の文化があります。健康的な食事を自分自身で用意するのは、とても楽しいことです。健康的な食事と、ヨガのように心と身体に良い影響を与えてくれる運動を組み合わせてみてはいかがでしょうか。